光で食品の内部品質を測る 新登場光品質チェッカー

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近赤外分光器について

近赤外分光分析


 近赤外分光分析法は1960年代に米国において、穀類の水分測定技術において盛んに研究され、その技術をもとに1985年以降、丸のままの青果物への応用方法が開発され、モモ、リンゴなどを中心に糖度選別機への導入がすすんできた。当初は、比較的表皮の薄い青果物の表皮付近の拡散反射光を測定する方法が主流であったが、柑橘などの皮の厚い青果物では測定が困難であったため、果実の赤道部の対面に光源と受光部を配置した透過式の測定方法が提案された。その後1995年には、みかんを主要生産物とする和歌山県にある、弊所で完全透過型のオンライン選別機「シトラスセンサー」を開発し、2003年には柑橘を中心に、弊所開発の装置を含め全国で約1600台以上の内部品質オンライン選別機が導入されている。

近赤外分光分析の特徴


 近赤外光とは、可視光の長波長域にある電磁波で、約700〜2500nmの波長域の光であり、測定対象や、測定手法により大まかに、領域T(700〜1100nm 基準振動の2倍音)、領域U(1100nm〜1800nm 基準振動の1倍音)、領域V(1800〜2500nm 基準振動の結合音)の3つの領域に分類される。これらの領域の特徴として、領域Tでは、H2O等の吸収バンドの強度が小さく、領域Vでは大きくなる。また、光が透過可能な距離は、領域Tでは長く、領域Vでは短くなる。水分を多く含む青果物の内部品質測定の場合には、領域Tを用いることが一般的である。また、穀物の測定には、領域Uや領域Vが用いられる。「シトラスセンサー」では、丸のままの果実全体を測定するために、領域Tを用いて、測定を行っている。  近赤外分光分析が、内部品質の測定に多く用いられている理由として、近赤外分光分析の持つ次の特徴が挙げられる。

  1. 測定物を破壊せず、高速測定可能なため、抜き取り検査ではなく全量検査が可能。
  2. 複数成分(水分、タンパク質、糖度、酸度など)が同時に測定できる。
  3. ランニングコストに関しては、光源以外の消耗品がなく低コストでの運用が可能で、ユーザーに専門知識が不要である。
    近年ではこの特徴を活かし、近赤外分光分析の応用範囲はさらに広がっており、非破壊での医薬品の分析、プラスチックのリサイクル、人体の計測等も活発に研究されている。

測定手法


 近赤外光測定の方式は主に、反射型、透過型、反射透過型(インタラクタンス)に分類される。反射型は、主に果実表皮付近の情報を測定するのに用いられ、反射透過型は、反射型に比べ、内部の情報を深く取得でき、軽量化が可能なため、ハンディな品質評価装置として農場などでも用いられている。透過型の測定器は果実内部全体の情報を測定できるメリットがあるが、果実の果実を透過する光の量が反射式、透過反射式に比べ非常に少なくなるため、光源光量を大きくする必要があり、装置が大型化するので、製造ラインや、選別施設などに設置され利用されている。

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